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総統選に敗れた蔡英文民進党主席は辞意を表明したが、各地の民進党支持者らからは主席留任を求める声が上がっていた。16日に開かれた民進党の常務委員会と執行委員会でも多くの委員が主席継続を求めたが、蔡英文の辞意は堅く、謝長廷の仲裁で蔡英文は2月末まで主席を続けることになった。
台湾総統選で蔡英文主席が破れ、台湾の危機が深まる!
14日に投開票が行われた台湾の総統選挙で国民党の馬英九は民進党の蔡英文主席は80万票の差をつけて当選した。日本の多くの新聞は、台湾住民は馬英九総統の対中国融和政策を支持し、「安定」を望んだのだと解説した。しかし、圧倒的な財力と組織力を持ち、中国からの種々の恩恵を受け、中国との経済協力で大きな利益を上げている産業界の支持を得た馬英九の勝利がほんとうに台湾の民意を反映したものかどうか疑問がのこる。
ところで、今回の総統選の最大の争点は、今後台湾の主権はどうなるのか。これまでの民主化運動で勝ち取ってきた成果を護ることができるかにあったはずである。昨年10月、再選を目指す馬英九総統が、今後の政治課題として「中国は一つ」という前提の下で中国と平和協定を結ぶ考えを表明したことは、馬英九政権が何を目論んでいるかを明らかに示した。中国との平和協定とは、長年抗争を続けてきた中国共産党と国民党との三度目の「合作」を意味し、二つの独裁政府の下に台湾の将来がゆだねられることになる。
このため馬英九の支持率が急落したと言われたが、それでも蔡英文候補が危険な馬英九の政策を自らの支持に結びつけ、馬英九を圧倒する支持を得られなかったことは大きな敗北だった。
敗因について、蔡英文候補が明確でわかりやすい国際政策を打ち出せなかったことなど、いろいろ指摘されている。しかし何よりも、かつての国民党独裁政権下で多くの人々の犠牲によって勝ち取ってきた民主化運動の歴史と成果を充分アピールできなかったことは蔡英文候補の弱点だった言わざるをえない。
馬英九の再選を許してしまった今、台湾は非常に重大な局面に直面することになる。民進党は党内の困難を克服し、台湾住民をまとめていくことのできる政策を打ち出してほしい。
今回の立法委員選挙で過半数にはなお届かないものの、議席を伸ばしたことは、民進党の支持基盤が確実に広がっていることを示していると言えよう。
立法院の定数は113で、比例区73議席、先住民枠6議席、比例代表34議席である。各党が獲得した議席は次の通りである。
国民党 民進党 親民党 台湾団結連盟 その他
比 例 区 73 44 27 2
先住民枠 6 4 1 1
比例代表 34 16 13 2 3
(合計) 113 64 40 3 3 3
民進党は南部の台南市の5選挙区のすべてで、また高雄市では9選挙区のうち7選挙区で議席を取り、優勢であったが、北部の台北市、新北市、桃園県など7つの県市の31選挙区で民進党は3議席しか取ることができず、民進党の北部での基盤の弱さを改めて露呈した結果となった。



